■仕切り直しとなる一戦
三笘と田中がチームを不在にするのは、これが初めてではない。旗手怜央とともに3人は東京五輪に出場するため、5月30日の鹿島アントラーズ戦を最後にチームを離れていた。鹿島戦で3人は先発出場。それから中2日で行われたアウェイ横浜FC戦には五輪組だけでなく、A代表で招集されていた谷口彰悟と山根視来も不在の状態で挑んで完封勝利を果たした。
6月28日に田中のフォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)への期限付き移籍が、8月10日に三笘のブライトン(プレミアリーグ、初年度はベルギー1部のユニオン・サン・ジロワーズにレンタル)への完全移籍が発表。
7月17日のアウェイ清水エスパルス戦、8月9日のアウェイ大分戦では、三笘と田中を帯同できなかったが、どちらも敵地で2-0で勝利を収めていた。8月14日の柏戦は、2人の海外移籍が発表され、さらに東京五輪から復帰した旗手がメンバー入りした最初の試合で、川崎にとって仕切り直しとなる試合だった。
田中のポジションには脇坂泰斗が、三苫薫の左ウイングには長谷川竜也が入った。2人とも確かなプレーを披露することができるし、日本代表に招集されてもおかしくない実力者だ。
それでも、長谷川はこの試合で三笘のような縦へのドリブル突破を見せることはできなかった。後半途中から入った宮城も決定機を独力で作ってみせたが、決めることはできなかった。