■チャンスメーカーが歓喜をさらに生み出すか

 一方で、ユンカーが欲しいボールを周囲の選手が必ずしも供給できていないという状況もある。試合中、ユンカーに対して出されたボールに、「7番」は怒りを露わにすることがたびたびある。こうした場面は他の選手でも見られるが、ユンカーの怒りはそれよりも強めだ。浦和のプレースタイルに完全には慣れておらず、彼自身の特徴を周囲が必ずしもつかめているわけではない。さらには技術的な面もあるだろう。

 そういう意味では、MF江坂任が柏レイソルから移籍したことはプラスに働く。チャンスメーカーとして直接的にボールを供給できるこの元日本代表は、オルンガに多くのアシストをプレゼントし続けた。ユンカーに対しても、両足からパスを繰り出すはずだ。

 たかが155分、されど155分。次節は杜の都で黄金のユニフォームと対峙する浦和。ユンカーが次に歓喜の瞬間を生み出すまで、時間はどれほど必要なのだろうかーー。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4