■どのチームもうらやむ存在

 江坂任という技巧に優れた「10番」が退団したことによってチームは暗雲に包まれたかに思われた。オルンガの相棒であり、チャンスを作ったMFは、どのチームもうらやむ存在だったからだ。しかし、ペドロ・ハウルら新戦力がフィットすれば、その穴を埋めることができる。それを証明した鹿島戦は、大きな意味を持つ。

 さらに、7月12日には浦和レッズからFW武藤雄樹を完全移籍で獲得した。スピードと技巧に優れ、スペースがない中でもボールをリンクさせる能力に長ける元ベガルタ戦士は、柏のチーム力を大きく引き上げるはずだ。

 レイソルはこの勝利で順位を1つ上げた。しかし、昨季の順位に遠く及ばない。柏はこれで中断期間に入る。次節は8月9日の神戸戦。実に1か月もの期間、試合がない。この時間を新戦力のさらなるフィットにつなげることができるのか。後半戦の巻き返しをかけた勝負の夏が始まる。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4