■前半のシュート数の差はわずか１本
前半はこのセットプレーで得た１得点をリードして終了。前半の公式シュート数は、川崎が４本に対して、名古屋が３本。名古屋が、川崎の攻めをうまくいなしながら攻めに転じていたことが分かる数字だ。１戦目の圧勝に慢心せず、本来の名古屋の堅守を認めたからこそ、川崎が用意したセットプレーが先制弾を生み出したのだ。
ただし、川崎が王者たるゆえんは、セットプレーだけに頼らなかったことにもある。流れの中でも、名古屋を崩すための作業をボディブローのように行っていた。前半、名古屋がうまく守ったかのように見えた流れの中の攻撃も、川崎としては“距離感”を図る工程のようなものだった。
