■4月29日/J1第22節 名古屋グランパス―川崎フロンターレ(豊田スタ)
1位・2位の連続対決の第1戦で、まさかの大敗を喫してしまった名古屋。初戦をホームで迎える有利な状況だったはずが、開始わずか3分で先制されると、10分、23分と立て続けに失点。後半に入ってもさらに追加点を奪われたばかりか、名古屋の代名詞である堅守も川崎のものにされ、完封負けとなってしまった。
ホイッスルが鳴る前から、試合は大荒れの兆候を示していた。GW初日にもかかわらず、警報が出る可能性がある、とされるほどの大雨の予報で、ピッチも視界も大荒れかと思われた。実際の試合開始時点では小雨となったが、続いて現れた問題がマッシモ・フィッカデンティ監督の不在だった。
指揮官に「のどの痛み」があったことで、コロナの感染拡大に即したJリーグ規約などに基づき、急遽、選手やスタッフにオンサイト検査を実施。フィッカデンティ監督の結果が判定保留となったために試合のエントリー要件を満たすことができなかった。そこで、ブルーノ・コンカコーチが代行で指揮を執ることに。
コンカコーチによると、試合中は常にフィッカデンティ監督と連絡を通じていた“リモート指揮”だったというが、「やはりその場にいる、いないでは彼の存在は大きい。監督不在が試合に影響してしまったところは認めざるを得ない」(コンカコーチ)という。ホームで有利に進められるはずの試合が、出鼻をくじかれることとなった。