■開幕10試合負けなしは12年以降5チーム目

 これで新潟は、開幕から10戦負けなし(8勝2分)となった。

 J2で戦っている過去3シーズンを振り返ると、18年は開幕から10試合の成績が3勝2分5敗の14位だった。19年は3勝4分3敗の11位で、20年は3勝6分1敗の7位だった。J1昇格争いの候補と目されながら、スタートダッシュをかけられなかった過去3シーズンとは明らかに違う。

 J2リーグが22チームで争われるようになった12年シーズン以降で、10戦負けなしのチームは4つある。13年のガンバ大阪(5勝5分)とファジアーノ岡山(4勝6分)、14年の湘南ベルマーレ(10勝)、それに19年の水戸ホーリーホック(6勝4分)だ。

 G大阪、岡山、水戸の3チームは、不敗記録を12試合まで伸ばした。湘南は連勝を「14」まで伸ばした。これはJ2の連勝記録で、最終的には31勝8分3敗、86得点25失点という数字を残した。勝点は101に到達した。その後のJ2で、勝点が100を超えるチームは出現していない。このチームを指揮していたのが、今シーズンから京都サンガF.C.を統べるチョウ・チジェ監督だ。

 いずれにせよ、就任2年目のアルベルト監督に率いられた新潟が、好ペースで勝点を重ねているのは間違いない。ここ数試合はレギュラー格の選手が欠場しているが、代わって出場機会を得たバックアップ層が結果を残す好循環も生まれている。現状では彼らの敗戦を予感させる要素は見当たらない、と言っていいだろう。

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