■システムを変更して前掛かりに

 そんな中で、柏がゴールネットを揺らす。79分、柏の右コーナーキックで、57分から途中出場していたクリスティアーノが打点高く頭で合わせ鈴木の守るゴールを破ったのだ。柏もなかなか決定機を作れない中で、セットプレーのチャンスを見事にものにしたのだ。

 直後、浦和はMF伊藤敦樹に代えてMF阿部勇樹を、84分にはDF西大伍に代えてMF関根貴大を入れ、さらに3バックにシステムを変更して攻勢を強める。サポーターが作る拍手のズ太いリズムの中で、チャンスを作り、シュートを放っていくが、どれもゴールネットを揺らすことができない。

 この試合がデビュー戦となった18歳の柏GK佐々木雅士の好セーブもあって、ついに浦和は得点を奪うことができないまま、試合終了のホイッスルを聞くこととなった。それと同時に、連続無得点と連続未勝利の記録が「4」に伸びしてしまったのだ。

 試合後、リカルド・ロドリゲス監督は、大敗した川崎フロンターレ戦と同様に、選手とともにサポーターあいさつのためにスタジアムを一周した。肩を落とす選手の先頭に立って、その責を負ったのだ。それでも、指揮官の視線は落ちていない。

「満足のいく結果を得られませんでした。ただ敗戦にふさわしくはなかった、それ以上の結果を得られる可能性もあったと思っています」 試合後の会見で、リカルド・ロドリゲス監督はこう振り返った。

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