■3月21日/J1第6節 浦和レッズ―川崎フロンターレ(埼玉)
川崎フロンターレが浦和レッズから5得点を奪って大勝したJ1第6節。MFジョアン・シミッチとDF旗手怜央が、驚きのプレーとコンビネーションを見せた。
それは、すでに2得点を奪っていた51分のことだ。浦和からボールを奪った川崎は、脇坂泰斗→長谷川竜也→旗手怜央→脇坂泰斗→ジョアン・シミッチと短いパスをつなぐ。シミッチはこのとき、センターサークルの左前数メートルの場所。すぐ右には浦和FW杉本健勇がいて、浦和の守備陣はしっかりと構えている状況だった。
しかしシミッチが突然動きを速めると、前線に向かって強烈なスルーパス。ボールは金子大毅と関根貴大の間をすり抜け、さらにそのまま岩波拓也と宇賀神友弥の間をもすり抜け、走りこんだ旗手怜央が右足でゴールに流し込んで追加点を奪ったのだ。
シミッチの4人抜きスルーパスの正確さとスピードもさることながら、それを呼び込んだのは旗手の斜めのスプリントだった。シミッチがボールを受けた瞬間に旗手は前を指さしてすでに走り出していた。シミッチは、その旗手の動きとスピードに合わせてボールを出した。2人のコミュニケーションがもたらしたゴールだったのだ。