■注目選手(2) DF:エミル・サロモンソン(サンフレッチェ広島から完全移籍に移行)

 2019年、サロモンソンはサンフレッチェ広島に加入した。開幕戦でいきなりゴールを決め、元スウェーデン代表という前評判もあって期待が高まったが、柏好文のように単独で突破するタイプではないサロモンソンは広島にはフィットしきらず、アビスパへとローンで出されることになった。

 スピードを生かしてサイドを駆け抜け、クロスを上げる選手。そう聞くと相手を置き去りにするドリブルをイメージすることもあるが、サロモンソンの場合は味方にボールを出されてスペースに走り込むタイプだ。広島ではチームの戦い方と合わなかったが、福岡とは相性が良かった。

 広島で決めた挨拶代わりの一撃は、相手がクリアしてこぼれてきたボールをダイレクトボレーで叩きこんだものだった。これまでJ1で2ゴール、J2で2ゴールと計4ゴールを決めているが、2点目はバックパスを追いかけて奪い、3点目は直接フリーキック、4点目は味方が空振りをして流れたボールに走り込んで決めた。ボールが来そうな予感を察知する嗅覚、足を止めずに走りきる姿勢、高精度のキック、抜け目のなさ。サロモンソンの持ち味がよくわかる。

 カウンター主体の福岡の戦い方で、その持ち味が存分に活きた。ロングボールでスペースに走らされるのはもちろん、中央で競り合ってボールが流れてきたところに上がってきている。精度の高いクロスを上げることが多くなればコーナーキックを獲得することも増え、キッカーとして再び高精度のボールを供する。結果、サロモンソンはチームトップの10アシストを記録した。

 90分を通じてその持ち味を活かせるチームと巡り合えたサロモンソンは完全移籍で福岡に留まり、自分が輝けるチームで再びJ1に挑むことになった。

 再起やリベンジを期すのは日本人選手だけではない。

DFエミル・サロモンソン選手(アビスパ福岡) 撮影/原壮史

 

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