■ザーゴ監督の真価が問われる鹿島アントラーズ

 もう一つ、川崎を追うと思われるのが鹿島アントラーズだ。

 昨シーズン、ザーゴ新監督が就任したが、準備不足のままシーズンに入って立て直しがきかなくなってしまった。2019年度の天皇杯決勝まで戦って、しかも1月下旬にはACLのプレーオフを戦わざるを得なかったため選手たちはほとんど休養なしに始動。すぐに実戦があったため、新監督のサッカーを落とし込む時間がなかったのだ。さらに、中断中には新型コロナウイルス感染者が出たため、活動ができない時間もあった。

 しかし、リーグ戦終盤では次第にチームの完成度を上げ、順位的にも最後は5位まで盛り返してきた。

 今シーズンは、“常勝クラブ”としてはタイトル奪還が目標となる。移籍が噂されていたエヴェラウドも残留し、昨シーズンの終盤にビューティフルゴールを何度か見せてくれた上田綺世とのツートップは強力だろう。

 昨年の上位チームは、層の厚い川崎を除いてACLの負担が大きすぎるので、上位進出は難しそうだ。

 ガンバ大阪はともかく、セレッソ大阪名古屋グランパスは、2つの大会を並行して戦うにはクラブとしての体力が足りないだろうし、ACLは初参戦ではないとしても、前回の出場から時間がたっており、経験不足でもある。

PHOTO GALLERY 2021シーズンJ1順位予想
  1. 1
  2. 2
  3. 3