フィッカデンティ監督のイタリア仕込みの守備戦術がその根底にあるが、ディフェンシブなポジションの中央の選手を完全に固定していた。異常な過密日程で、各チームが選手の疲労を軽減すべく積極的な交代や起用を図った中で、名古屋ではGKランゲラック、DF丸山祐市、DF中谷進之介の3人が全試合フル出場を果たし、ボランチの稲垣祥もほぼフル出場といえる3036分出場した。絶対的に固定されたこの4人が、名古屋の堅守を支えてみせた。
来季はACLに出場するため、今季以上に選手の負担が大きくなる。その中で、この4選手をいかに起用していくかが、名古屋の成績を左右する大きな要素といえそうだ。
そのACLに向けて、クラブは大型補強を敢行。前線に柿谷曜一朗(←C大阪)と齋藤学(←川崎)、中盤に長澤和輝(←浦和)、最終ラインに木本恭生(←C大阪)と森下龍矢(←鳥栖)と、各ポジションに実力者を迎え入れた。木本と長澤は、先述した絶対固定メンバーのうち、丸山、中谷、稲垣の代わりを務めることができる選手であり、早い段階でチーム戦術を理解できるかは、重要なポイントいなってくる。