■山形は昨季を右肩上がりの昨季をベースに
オフの移籍市場から新シーズンを占う「J2のミカタ特別編」では、J2チームの補強を定期的に査定していく。第5回目は昨シーズン7位のモンテディオ山形、同15位の大宮アルディージャを取り上げる。どちらも大幅に陣容が変わったが、それぞれに思惑は異なるようだ。
就任1年目の石丸清隆監督が指揮した昨シーズンの山形は、右肩上がりの印象を残した。前半戦は5勝8分8敗の17位で折り返したが、後半戦を12勝3分6敗で乗り切り、順位を7位まで押し上げた。
昨年10月にその時点でチーム得点王だった山岸祐也がアビスパ福岡へ移籍し、今オフには数人の主力クラスが他クラブで移籍したりレンタルバックしたりした。それでも、移籍市場での収支は悪くない。派手さは感じさせないものの、ポイントを押さえた補強をしている。
ボランチにJ1とJ2で通算200試合以上出場の藤田息吹(松本山雅FCから加入)を招き、大分トリニータから國分伸太郎が加わった。國分はギラヴァンツ北九州でプレーした昨シーズンに続いて、J2で戦うこととなる。今回は完全移籍だ。
2列目の候補では、技巧派レフティーの堀米勇輝(ジェフユナイテッド千葉から加入)、J3のロアッソ熊本で結果を残した中原輝が石丸監督の選択肢に加わる。横浜F・マリノスから期限付き移籍の山田康太は、2シーズン連続のJ2でのプレーだ。水戸ホーリーホックに在籍した昨シーズンは、ボランチと2列目でプレーした。この21歳のMFは、中盤の複数ポジションに厚みをもたらすだろう。