大槻は19年に山形で初の2ケタ得点を記録し、20年は7得点を挙げた。昨年までと同じ4-4-2のシステムが採用されるなら、20年から在籍する山下敬太らと2トップのポジションを争うことになる。

 岩崎は東京五輪世代の22歳で、17年に京都でプロデビューし、19年に札幌、20年は湘南でプレーした。ドリブル突破が得意なチャンスメーカーで、2列目での起用も視野に入る。

 即戦力はもうひとりいる。鹿島アントラーズから期限付き移籍で加わった小田逸稀だ。20年はFC町田ゼルビアでプレーし、右サイドバックのレギュラーとして38試合に出場している。

 20年のチームにおける右サイドバックは、人材が手薄ではないものの序列がはっきりしなかった。小田が存在感を発揮すれば最終ラインが安定し、かつ攻撃にも幅広さが生まれていきそうだ。

 近年はJ1経験者のベテランが中心となってきた千葉のチーム編成だが、21年シーズンはやや変わりつつある。ここまでのところは抜かれたポジションを確実に埋めており、移籍市場での収支は小田の補強でややプラス、といったところだろうか。ユン監督にとっても勝負の2年目へ向けて、どのような編成に着地するのか興味深い。

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