■抜かれたポジションは埋めている千葉
J2リーグチームの補強の積極性では、ジェフユナイテッド市原・千葉も目を引く。
20年シーズンはユン・ジョンファン監督が就任し、上位進出が期待された。ところが、サガン鳥栖をJ1へ昇格させ、セレッソ大阪にJリーグで初のタイトル(ルヴァンカップ)をもたらした韓国人指揮官でも、このチームを浮上させることはできなかった。
日本サッカーリーグの名門・古河電工を前身とする千葉は、Jリーグ開幕後もイビチャ・オシムのもとでタイトルを獲得した。しかし、09年を最後にJ1から遠ざかっている。18年は14位、19年は17位で、20年は14位である。保有戦力の質と量に不足はないものの、チーム力に反映されないシーズンが続いている。
ユン・ジョンファン監督1年目の20年シーズンは、守備に軸足を置いた。失点は前年の「64」から「51」まで減らすことができたが、堅守と呼べるレベルまでには到達できなかった。得点は「47」にとどまった。守備も攻撃も強みにならず、チームカラーが定まらなかった。