■「本田圭佑と中村俊輔を合わせたようなプレー」
―そんな良い選手だったんですか?
大住「良い時はすごいプレーをする。本田圭佑と中村俊輔を合わせたようなプレーをする、シュート力もあるしね。後藤さんはよく知っているでしょ?」
後藤「よくは知らない、ユースの試合で見ただけ。たしかに、すごい才能のある選手だよ。けど浦和ではほとんど見たことがなかったな」
大住「第32節からだからね、出たのは」
後藤「この間の川崎戦で見たけど」
大住「川崎戦は先発で出ていたね」
後藤「そう。けどあの試合は相手が川崎だったし」
大住「何にもできなかったよね」
後藤「だから、浦和レッズはね。武田英寿と橋岡大樹と鈴木彩艶の世代になったんだろうね」
大住「そうなんだよね。鈴木彩艶も1シーズンをやってもいいくらいの選手だね」
後藤「すぐにどうこうじゃなくて、もう切り替えて次の黄金時代を目指してさ」
大住「マリノスで川口能活を使ったのはだれだっけ?
後藤「ホルヘ・ソラリ監督。松永成立とケンカしたとかあったよね」
大住「要するに川口だって、そういう使われ方があったから……」
後藤「松永が順調だったら、川口もそう簡単には出られなかったわけじゃない。やっぱりキーパーって言うのは、そういうのがすごい難しいよね。ポジションがひとつだけだから。波多野豪なんかも林彰洋と競っていたんだけど、林彰洋が大ケガしちゃって、最後は出ずっぱりになったわけじゃない。だからキーパーの場合は、他のポジションよりも、そういった運不運の要素が大きいよね」
大住「だから監督もね、選手を伸ばすための賭けというかさ。この選手を伸ばすために、今シーズンは使ってやろうというようなね……」
後藤「まあ、監督の問題じゃなくてクラブとしてどうするかだね」
大住「そうかもしれない」