■最終戦は1位2位対決!
徳島ヴォルティスと並びJ1昇格を決めたアビスパ福岡が強みとしたのは堅守である。前述したように29失点はリーグ最少で、クリーンシートは実に20試合を数える。「1点取れば負けない」サッカーができていた。
J2リーグが22チームで争われるようになった12年以降のシーズンで、もっとも失点が少なかったのは14年の湘南ベルマーレだ。GK秋元陽太(現FC町田ゼルビア)、DF遠藤航(現シュツットガルト)、丸山祐市(現FC東京)、三竿雄斗(現大分トリニータ)らが主力となり、失点「25」という驚異的な数字を残している。
その次に少ないのは、16年の松本山雅FCだ。GKシュミット・ダニエル(現シント・トロイデン)を中心に、失点「32」でシーズンを乗り切った。
首位・徳島との直接対決となる最終節は、勝利すれば勝点で並ぶ重要な一戦だ。得失点差を考えると優勝は難しいが、クリーンシートを達成すれば史上2チーム目の20失点台となる。
シーズンを締めくくるホームゲームということを考えても負けられない一戦で、ここまで全試合に出場してきたCB上島拓巳が累積警告で出場停止となる。守備の要を欠くなかで、持ち前の堅守をJ2の歴史にも刻むことができるか。
昇格争いの決着はついても、最終節は見逃せない。