■玉田がJ通算500試合出場を達成
3位のギラヴァンツ北九州は勝てない。京都サンガとのアウェイゲームに0対1で敗れたのだ。
これで9月23日の水戸ホーリーホック戦から、8試合連続で勝利を逃している。失点はオフサイドにも見える不運なものだったが、主力がほぼ出そろっているなかで前半戦の勢いが感じられないのは気がかりだ。
4位のV・ファーレン長崎は、最下位の愛媛FCを4対1で退けた。
後半開始直後に右サイドバック毎熊晟矢が、自身シーズン3点目となる先制ゴールを叩き込む。直後に1対1に追いつかれたものの、60分に氣田亮真が自らつかんだPKを落ち着いて蹴り込む。プロ1年目の氣田は、Jリーグ初ゴールだ。
83分に名倉巧が得意のドリブルで右サイドから抜け出し、GKの動きを見極めて右足で流し込む。これで試合は決まったが、長崎の攻勢は終わらない。86分、途中出場の玉田圭司が直接FKを蹴り込み、今シーズン2度目の1試合4得点で3試合ぶりの勝利を飾った。
この試合でJ2通算134試合出場となった玉田は、J1での366試合出場との合計が500試合となった。節目の一戦を自らの得点で祝福した40歳は、「500試合がすごいかというと、上には上がいるので。この前試合をした(26節のジュビロ磐田戦)ヤットさんや、前所属の名古屋ではナラさんもいるので。身近にそういう選手がいるので、すごいとは思えないというか」と、遠慮がちに話した。
「ヤット」の愛称を持つ遠藤保仁はJ1だけで641試合、ナラさんと呼ばれた楢崎正剛は同631試合に出場している。積み重ねることの重みを知るからこそ、玉田は彼らの偉大さを再確認したに違いない。
長崎は北九州を勝点で上回り、3位に浮上した。ここまで4得点の玉田は「節目でなくても、どんな試合でも点に絡めるようなプレーを目ざしていきたい」と、すぐに前を向いた。