久保建英と同級生の大宮18歳FW、山口16歳FWがJ2で躍動するワケ【戸塚啓J2のミカタ】の画像
プロデビューを果たした大宮アルディージャFW・髙田颯也(写真は2019高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ EAST、対清水エスパルス戦) 写真/アフロ

■3連戦で見えてきた各チームの地力

 新型コロナウイルスの感染拡大による4か月あまりの中断で、今シーズンのJ2は例年になくスケジュールが厳しい。8月は7試合、9月は8試合と、週2試合開催が常態化していく。

 固定されたメンバーでは戦えない。7月11日から19日までに3試合を消化した4節から6節は、チームの地力をはかる今シーズン最初の機会だっただろう。

 この3試合を無敗で乗り切ったのは、Vファーレン長崎、京都サンガ、アルビレックス新潟、水戸ホーリーホックの4チームだ。長崎と京都は2勝1分で勝点7を上乗せした。長崎は通算5勝1分といまだ負けなしで、勝点を16として単独首位に立っている。

 さらに言えば、3戦負けなしの4チームのなかで、2試合がアウェイゲームだったのは長崎だけだ。今シーズンは当該チーム同士の成績が順位決定において重視されるだけに、アウェイで勝点をつかむことの価値が高まる。相手に勝点3を渡さない意味においても、である。

 15日の琉球戦で連勝が「4」でストップした長崎は、19日にファジアーノ岡山とのアウェイゲームに臨んだ。リーグ戦の通算成績で1勝6分5敗と大きく負け越しており、アウェイでは3分3敗と一度も勝ったことのない相手である。

 手倉森誠監督の就任1年目だった昨シーズンも、ホームで2対3、アウェイで1対2と連敗している。2試合合計で3得点を喫した仲間隼斗は柏レイソルへ移籍したが、前節に再開後初勝利をあげていた岡山が、長崎にとって相性の良くないカードなのは間違いない。

 試合は追いかける展開となる。21分、右CKから徳元悠平にゴラッソな一撃を叩き込まれてしまう。しかし、後半開始から交代選手を送り込み、得意のリスタートも生かしながら相手ゴールへ迫っていく。同点に追いついたのは75分だ。最前線のビクトル・イバルボが生み出したゴール前の混戦から、大竹洋平が今シーズン初得点をマークする。

 78分には試合を引っ繰り返す。カイオ・セザールがペナルティエリア外から、インサイドキックでゴール右へ正確に流し込んだ。24歳のブラジル人ボランチの一撃は、チームのJ2通算300点という節目のゴールでもあった。

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