■背後で「ドサッ」という音がして
南米大陸やメキシコでは、イグアナも見かけました。
1995年のUー17世界選手権(現Uー17ワールドカップ)はエクアドルで開かれました。小野伸二や高原直泰、稲本潤一がいた日本代表は、初めてアジア予選を突破して世界の舞台に登場したのです。前回の1993年大会には中田英寿や宮本恒靖(現JFA会長)のチームが出場していますが、この時は「開催国」としての出場でした。
日本の試合はすべて首都である高原都市キトで行われましたが(グループリーグ敗退)、決勝は最大都市グアヤキルが会場でした。太平洋に面した港町。赤道直下の熱帯です。
ある日、グアヤキルの公園のベンチに座ってのんびりしていたら、背後でドサッという音がしたので振り返ると、そこには大きなイグアナがいたのです。見上げると周囲の樹々の枝には数多くのイグアナがおり、そのうち1頭が枝から落ちてきたようでした。
メキシコにもイグアナはいますが、1986年ワールドカップの会場となった都市はすべて内陸の高原地帯にありましたから、イグアナはほとんど見かけませんでした。ただ、メキシコの熱帯ではイグアナを食用にするということを読んだので、メキシコ市内でもイグアナを食べられるレストランがないかと思って、泊まっていたホテルで調べてもらったのですが、残念ながらメキシコ市内では見つかりませんでした。
というわけで、今回登場した動物たちのうち、僕が食べたことがあるのは象とラクダだけのようです……。