【6戦無敗が途切れたJ1名古屋。リーグタイトルのために必要なものとは(1)】上位8チームで最少の総得点10。最多スコアラー3点の永井が指摘する“チームの課題”の画像
名古屋グランパスの永井謙佑 撮影:中地拓也

 今季開幕3連敗とまさかの最下位スタートを余儀なくされた名古屋グランパス。3月16日の柏レイソル戦に敗れるようなことがあれば、就任3年目の長谷川健太監督の進退問題発展は避けられないという見方もあったが、この試合からダブルボランチシステムに変更し、首尾よく2-0で勝利。シーズン最初の危機を脱する形になった。

 そこからの名古屋は急浮上。柏戦から3連勝し、4月7日のアビスパ福岡戦はスコアレスドローで終わったものの、続くジュビロ磐田セレッソ大阪に5連勝。気づいてみれば、第9節終了時点で勝ち点16の5位で、このまま勝ち続ければトップも見えてくる状況だった。

 こうした中、迎えた4月28日のアウェー・浦和レッズ戦。稲垣祥のJ1通算300試合出場という節目の一戦に向け、指揮官は24日のYBCルヴァンカップ大宮アルディージャ戦でインパクトを残した中山克広をスタメンに抜擢。彼のスピードを生かした攻めを仕掛け、ゴールをこじ開けようと試みた。

 その狙いは序盤から如実に出て、三國ケネディエブスら最終ラインからのワイドな展開から中山の仕掛けでチャンスを作るシーンは数多く見られた。そこに森島司や倍井謙らシャドウも絡み、前半の早い時間帯は名古屋ペースで試合が進んだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3