■エース・永井も指摘する問題点

 ところが前半24分、自陣からのビルドアップの流れで稲垣祥のトラップが大きくなり、それをチアゴ・サンタナに拾われ、最終的に安居海渡に決められてしまう。まさかのビハインドが名古屋に重くのしかかった。

 その後も積極的に仕掛ける姿勢は見られたが、ゴールが遠い。キャスパー・ユンカー山岸祐也酒井宣福山中亮輔といった攻撃に違いをもたらせるタレントが揃って負傷欠場していることも痛かったが、チーム最多得点の3点を奪っている永井謙佑が頼みの綱という印象は拭えない。

 前半終了間際にその永井に決定機が訪れたが、惜しくも守護神・西川周作に阻まれる。後半になってからも得点を奪えないまま、相手にPKを献上し、0-2に。最終的には和泉竜司がリスタートから押し込んで1点差に詰め寄ったものの、7試合ぶりの敗戦を喫し、順位を1つ下げる形になってしまった。

 ここまで10試合を消化し、名古屋の通算得点は10。これは上位8チームでは最少だ。
「開幕して3戦目までゼロだったのがもちろん響いていますけど、徐々に複数得点を取れるようになってきてるんですよ。ただ、先制点が少ないんで、そこは修正していかないと、2点目、3点目が取れるようにならないのはありますね」とエース・永井も問題点を指摘したが、確かに今回の浦和戦でも攻め込みながらリードされ、そのままズルズル行ってしまった印象だ。

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