■所属クラブで好調の久保建英を右ウイングで

 右ウイングには久保建英を起用する。伊東純也堂安律、あるいは浅野拓磨らの起用も想定され、久保のコンディションが万全ではないとの情報もあるが、レアル・ソシエダでのパフォーマンスは出色だ。クラブでのパフォーマンスを持ち込んでもらい、代表でもはっきりとした地位を確立してもらう好機と言える。

 右サイドバックは今回の論点だ。カタールW杯後のファーストチョイスとなっている菅原由勢、右SBとCBでプレーできる橋岡大樹、さらには冨安健洋が候補者にあげられる。

 ここでは毎熊晟矢を指名する。

 伊東が右ウイングで起用される場合、彼の突破力を最大限に引き出すことがチームの強みになる。伊東がドリブルで勝負するためのスペースを、他の選手が埋めるのは非効率だ。右SBには伊東を追い越す動きではなく、攻撃の幅を広げるためのインナーラップや、内側のレーンを使ったビルドアップへの関わりで、存在感を発揮してもらうほうがベターだ。

 伊東とは対照的に、久保はウインガーではない。縦へ突破してクロスを入れるよりも、カットインからの崩しやフィニッシュで相手に脅威を与えるタイプだ。つまり、タッチライン際にはスペースがある。久保が作り出すその空間を、毎熊なら効果的に使うことができる。セレッソ大阪所属の25歳は、縦へ抜け出すことも、内側に入っていくこともできる。クロス、フィニッシュともにクオリティがある。

 国際Aマッチデビュー戦がアウェイのドイツ戦というのは、少しばかり荷が重いかもしれない。ただ、ここで自分らしさを発揮できれば、毎熊は成長の歩幅を広げることができる。使ってみる価値はあるだろう。

 いまこの時点でチームに必要なのは、結果を恐れないチャレンジだ。森保監督も、選手も、結果を恐れずにトライしてほしいのである。

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