■中島のクオリティが仙台に先制点をもたらす
悩めるJ1昇格候補が、3月以来となるひと桁順位に浮上した。
J2リーグ第18節が5月27、28日に開催され、12位のベガルタ仙台は14位のジェフユナイテッド千葉と対戦した。両チームの勝点差は「1」で、結果次第で順位が入れ替わる。
かつて仙台でトップチームコーチを務めた小林慶行監督が指揮する千葉は、15節から3連勝を記録している。15節はヴァンフォーレ甲府、16節は清水エスパルスと、上位チームを下してきた。
一方の仙台は、いまひとつ乗り切れていない。前節は最下位に沈む大宮アルディージャに、0対1から追いつかれて3連勝を逃した。
ホームの仙台は前節からスタメンを2人入れ替えた。ボランチのエヴェルトンと左MF相良竜之介がスタメンを外れ、MF松下佳貴が4試合ぶりに、FW中島元彦が7試合ぶりに先発に指名される。
この選手起用が的中する。
0対0で迎えた19分だった。千葉のビルドアップを前線から規制し、GK新井章太のパスが微妙にズレたところで、MF氣田亮真がパスカットに成功する。氣田がゴール正面の中島にパスを通すと、背番号7がクオリティを見せた。
中島がシュートフォームに入ろうとした瞬間、相手CBがスライディングでコースを消してきた。ここで中島は瞬間的に間を取り、相手を滑らせてから左足を振る。GKのタイミングもズラしたシュートが、ゴール右スミに決まったのだった。