■リードを守り切った仙台が3月以来のひとケタ順位に
今シーズンの仙台は5節のザスパクサツ群馬戦、6節のツエーゲン金沢戦、8節の甲府戦、11節の藤枝MYFC戦、13節のブラウブリッツ秋田戦、15節の山形戦と、6試合で複数得点を記録している。そのなかで前半のうちに2点目を決めたのは、3対0で勝利した甲府戦だけだ。先行して早い時間帯で突き放す展開へ、なかなか持ち込むことができていない。
この日は、違った。
33分、中盤でパスをつないでボールを運ぶと、右サイドのスペースを突いた右SB真瀬拓海がグラウンダーのクロスを入れる。マイナスのボールに反応したのは、ビルドアップの局面で右サイドへ展開したMF鎌田大夢だ。左足のワンタッチシュートが、ゴールネットを揺らした。加入2年目の鎌田は、自身J2初ゴールだ。
前半のうちに2対1とされた仙台だが、フォギーニョ、梁勇基、遠藤康、ホ・ヨンジュンと交代のカードを切っていく。ともに経験豊富な遠藤と梁が同時に出場するのは、今シーズン初めてだった。遠藤が4月1日開催の第7節から戦線離脱していたためだが、前節の大宮戦で終盤に追いつかれた反省も念頭にあっただろう。ふたりの経験者はゲームコントロールの改善を促し、2対1の逃げ切りにつなげた。
2試合ぶりの勝利で通算成績を7勝6分5敗とした仙台は、勝点を「27」に伸ばした。順位をひとケタにするのは、3月19日開催の5節以来だ。J1昇格プレーオフ圏の6位の清水エスパルスに、勝点1差に迫っている。
次節はアウェイの東京ヴェルディ戦だ。城福浩監督率いる相手は、勝点33で2位につける。6ポイントマッチを制することができれば、上位の背中がはっきりと見えてくる。