■ドローに終わったウルグアイ戦の評価基準とは
評価の難しい試合となった。複数の角度から評価ができる試合、と言ってもいいだろう。
3月24日に国立競技場で行なわれた、サッカー日本代表対ウルグアイ代表戦である。
カタールW杯後初のテストマッチということで、期待値は高かった。WBCで世界一になった侍ジャパンの戦いぶりも、ひょっとしたら期待を高めていたかもしれない。1対1という結果は、それだけに消化不良な印象をも与えるものだった。
では、どのような視点からこの試合を評価するべきなのか。
森保一監督は「2026年のW杯へ向けて」と話す。カタールW杯で届かなかった世界の8強以上に食い込むことが、このチームのターゲットだ。だとすれば、中東の地で明らかになった課題を塗り潰していけるのかどうかが、何よりの評価基準となる。この試合ですぐに課題を解消できないとしても、その兆しを見せることができるかどうかだ。
ウルグアイ戦を前に、森保監督はこう話していた。
「ボールを握ったときのクオリティを、上げていかないといけない。遅攻でのプレス回避、どうやってプレーするのかを落とし込んでいくことを計画している」
その具体的な手段が、サイドバックの立ち位置だっただろう。右の菅原由勢、左の伊藤洋輝が、ポゼッション時に内側のレーンに立った。しかし、彼らの立ち位置が攻撃の可能性を高めたとは言えなかった。