【J2「ラストドラマ」】最後まで勝利に貧欲だった中村俊輔、最終戦は壮絶な打ち合い!横浜FCエース小川航基は「26得点」で得点王に!!FC琉球の最終節勝利の意味とは?【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
ついに現役を終えた“レジェンド”中村俊輔(横浜FC)  撮影:中地拓也
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■中村俊輔が現役最後の一戦に先発!

 10月23日に行なわれたJ2リーグ第42節。今シーズン限りでの現役引退を表明している横浜FCのMF中村俊輔が、アウェイの熊本戦で先発出場した。リーグ戦でスタメンに名を連ねるのは、昨年4月7日のサンフレッチェ広島戦以来だ。

 中村を勝利で送り出したい横浜FCだったが、前半開始早々の5分にビハインドを背負う。GK市川暉記のパスが相手のプレスにつかまり、スコアを動かされてしまった。それでも20分、MFイサカ・ゼインのアシストからFW小川航基が同点シュートを蹴り込む。

 後半開始早々の46分、48分には、立て続けに失点を喫した。あっという間に1対3とされてしまうが、54分に小川が抜け出して1点差に詰め寄る。さらに82分にCBガブリエウの右足ボレーで追いつくと、88分にFWマルセロ・ヒアンのゴールで逆転する。熊本を振り切った横浜FCが、3試合ぶりの勝利でシーズンを締めくくった。

 中村は60分までプレーした。ピッチを去る際にはチームメイトと抱き合い、スタンドからは大きな拍手が降り注いだ。中村も両手をあげて歓声にこたえた。日本サッカーに偉大な足跡を記したファンタジスタは、最後まで華麗に、そして勝利を求めて貪欲にプレーした。

 この試合で2ゴールをあげた小川は、26ゴールで得点王に輝いた。プロ7年目で初の2ケタ得点を記録した小川にとっては、飛躍のシーズンとなった。

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