「いちどだけの軌道修正」ターニングポイントとなったホームでのオーストラリア戦【アジア最終予選の道のりを振り返り、あきれるまでの日本代表・森保一監督の信念】(2)の画像
オーストラリア戦での先発起用にゴールで応えた田中 撮影:中地拓也

 日本代表が戦うワールドカップ最終予選も、いよいよ終わりが近づいている。当然ながら簡単な道のりではなく、最後に山場を迎えるものの、日本は出場権獲得へと前進してきた。ここまでチームを引っ張ってきた森保一監督の手腕を、サッカージャーナリスト・大住良之が考察する。

■「野戦病院」になった日本代表

 この半年間で、森保一監督はいちどだけ大きな「軌道修正」をしている。10月の第1戦、アウェーでサウジアラビアに敗れ、3戦で1勝2敗と追い詰められて迎えたホームのオーストラリア戦である。それまで原則として鎌田大地を「トップ下」に置いた「4-2-3-1」システムで戦ってきたのを、遠藤航を「アンカー」に置き、その前に守田英正田中碧を配した「4-3-3」システムに変更した。

 欧州のシーズンが始まって間もない9月、日本代表の中核をなす「欧州組」のコンディションはおしなべて良くなかった。しかも守備の中心である冨安健洋が8月末にボローニャからアーセナルに移籍、森保監督は初戦のオマーン戦への招集を免除した。ところが南野がケガをかかえていて出場できず、さらに板倉滉がオマーン戦前日に離脱、オマーン戦にフル出場した酒井宏樹も、オリンピックから続くハードスケジュールで体調を崩し、この試合直後に離脱と、日本代表はまるで「野戦病院」のようになってしまった。

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