■CBとFWにブラジル人を獲得

 CBにはブラジル人のレナト・ヴィスキ(トンベンセFCから移籍)の加入が内定した。184センチの左利きで、タイプとしてはメンデスの後継者となる。また、柏レイソルU-18から大和優槻を獲得している。

 ボランチには大宮から石川俊輝セレッソ大阪から松本凪生、関東学院大学から林田滉也を迎えた。石川はJ1の湘南ベルマーレでも実績積んだ30歳で、ボランチが多い大宮では出場機会が限られていた。松本は21年に栃木SCへ期限付き移籍し、27試合に出場している。

 前線にはブラジル人のブルーノ・パライバ(フィゲイレンセから移籍)の加入が決定している。191センチの長身ストライカーで、左右両足を使いこなす。昨シーズン9ゴールのブラジル人FWウィリアン・リラとの契約も更新している。泉澤に代わるサイドアタッカーは補強できていないが、得点源についてはひとまず確保した。

 

【補強充実度】 C J1、J2で実績のある石川は、中盤の一角に食い込みそうだ。その一方で、新加入のブラジル人選手は日本サッカーへの適応に時間がかかることも予想される。昨シーズンは泉澤が離脱した28節以降に11勝2分2敗の好成績を残しており、既存の戦力の底上げでJ1昇格争いに絡んでいく目論見なのだろう。ただ、補強のインパクトは率直に言って弱い。

【J1昇格可能性】 B 吉田監督を再任させたことについて、クラブは継続性を重視したものと説明する。しかし、前回の就任時に在籍していた選手は少数で、昨シーズンまでのシステムが持ち込まれたとしても、チーム作りにはやはり時間がかかるのでは。シーズン序盤に出遅れることなく、しっかりと勝点を取っていけるかが重要になりそうだ。

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