シュトゥットガルト移籍の伊藤洋輝の穴もすぐに補強

 得点ランキング首位を走るブラジル人FWルキアンを中心に、圧倒的と言ってもいい攻撃力を見せつけた。昨シーズンの課題だった守備も安定感を高めた。攻守にスキのない今シーズンの戦いぶりは、J1のクラブとも十分に渡り合っていけるものだ。

 すべてのポジションの選手が自らの仕事を遂行していったが、そのなかでも自身初のリーグ戦2ケタ得点をマークした山田大記、遠藤とダブルボランチを組んだ主将の山本康裕の貢献度は高かった。8得点7アシストを記録しつつ複数ポジションをこなした鈴木雄斗も、移籍1年目でしっかりとチームに貢献した。

 主力のひとりだった伊藤洋輝を期限付き移籍でシュトゥットガルトへ送り出した7月には、すぐに即戦力のDFを補強した。シーズン中に的確な編成をしたフロントも、評価されるべきだろう。J1昇格とJ2優勝へ向かって、すべてが噛み合ったシーズンである。

 このチームには遠藤をはじめとして、J1での経験も豊富な選手が揃っている。J1の中位から下位のチームが相手なら、現時点でも磐田のスタイルをしっかりと打ち出していけるだろう。戦いのステージを上げる来シーズンを見据えて、さらなる上積みが期待される。

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