■「全員の力を信じてつかんだ優勝」と遠藤
今節はJ2優勝も決まった。すでにJ1昇格を決めているジュビロ磐田が、ザスパクサツ群馬と引分けて勝点を「88」に伸ばした。2位の京都とは勝点「4」差となり、クラブ史上初のJ2優勝を決めたのだった。6位に沈んだ昨シーズンから、磐田は鮮やかに立ち直ったのだった。
群馬のホームへ乗り込んだ28日の一戦は、強い風の影響も受けて本来のサッカーを見せられなかった。風下の前半は、GK三浦龍輝の好セーブがチームを救う場面もあった。
後半はチャンスを増やし、ルキアンが決定的なシュートを浴びせた。しかしネットを揺らすことはできず、0対0で引分ける。この時点でJ2優勝は決まらなかったものの、千葉対京都の結果を受けてJ2優勝が確定したのだった。
療養中の鈴木政一監督に代わって指揮を執っている服部年宏ヘッドコーチは、「群馬さんの戦う気持ちが非常に強くて、少し受けてしまったところもあったのでは、というゲームでした」と振り返った。無得点に終わるのは5月5日の12節以来29試合ぶりとなるが、18試合連続負けなしとJ2でのクラブ記録を更新している。J2残留争いの真っただ中にある群馬の状況を考えれば、引分けでも悪くなかったと言える。
14節からスタメンでピッチに立ち続けてきた遠藤保仁は、試合後に柔らかな表情を浮かべた。J1昇格とJ2優勝をつかみ取ったことを評価した。
「リーグ戦は長い時間をかけてチャンピオンが決まるわけで、全員の力が必要になってきます。トーナメントやカップ戦とは違う難しさがあるので、どのチームもリーグを獲るというのはプライオリティで一番上にくると思います。それを成し遂げたというのは、全員の力を信じてやってきた結果だと思うので、リーグで優勝できたことは非常に大きなことかなと思います」