【壮絶なサバイバルJ2残留争い】「絶対絶命」降格圏にいる相模原、愛媛、北九州、松本の4チームに「共通すること」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
高木琢也監督(相模原)   写真:森田直樹/アフロスポーツ
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■大宮は3連敗でダメージを被ったが…

  史上まれに見る大混戦になっているJ2残留争い。

 17位の大宮アルディージャは、ダメージを被る敗戦が続いている。上位との連戦となった36節の磐田戦、37節の京都戦を後半アディショナルタイムの失点で落とし、38節の山口戦も逆転負けを喫した。

 霜田正浩監督の就任後は、攻守の切り替えを素早くする、球際のバトルで負けない、ハードワークするといったベーシックな部分を突き詰めながら、攻撃的なスタイルを確立してきた。「2点取れるサッカー」を合言葉にチャンスの数は増えてきたが、ここ3試合は得点機を生かし切れずに失点を喫している。

 大宮のアドバンテージは得失点差だ。「マイナス5」は14位以下のチームでもっとも少ない。勝点で並んだ場合は優位だが、いち早く残留を決めたいだろう。

 14日開催の39節では、モンテディオ山形と対戦する。前回対戦で力の差を見せつけられた相手だ。霜田体制後の成長を示して4試合ぶりの勝利をつかむことが、J2残留へつながっていく。

 大宮と同じ勝点37で18位の金沢は、19節から31節まで13試合連続で勝利から遠ざかり、J2残留争いに巻き込まれてしまった。しかし、32節以降は2勝3分2敗と持ち直している。

 シーズンを通してメンバーをほぼ固定して戦ってきたため、パフォーマンスに大きな波はない。そのなかで、9月下旬から戦列を離れていた嶋田慎太郎が、37節から2試合連続で途中出場している。チームトップの6アシストを記録しているレフティの復帰を、残り4試合の結果につなげていきたい。

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