■J2残留争いは混とんと……
ジュビロ磐田と京都サンガF.C.の2強が走り、最終的なストーリーが見えてきたJ1昇格争いとは対照的に、J2残留争いはまだまだ混とんとしている。前節まで勝点33の栃木SCが勝利し、勝点29の相模原と愛媛FCが敗れたことで、14位の栃木から最下位の愛媛までの勝点差は「4」から「7」に開いた。それでも、15位の大宮とJ3降格圏の19位の松本山雅FCの勝点差は「3」で、16位のザスパクサツ群馬と松本の勝点差は「2」しかない。1試合の結果で順位が入れ替わる状況が続いている。
残留を争うチームでは、松本が栃木との6ポイントマッチに敗れた。前半にPKで先制され、得点機を生かせずに終盤を迎え、守備を固めた相手を崩し切れずに終了の笛を聞いた。
試合後の名波浩監督は2試合連続で無得点に終わっていることに触れ、「責任を感じている」と厳しい表情で話した。30節のツエーゲン金沢戦に引分け、翌31節は北九州に2対1で競り勝ち、前節はジェフユナイテッド千葉と引分けた。20節の就任後初めて3試合連続で勝点を取っていたのだが、降格圏から抜け出すチャンスを逃してしまった。
残り9試合の対戦相手には、町田、新潟、甲府、長崎と上位チームが含まれている。背番号10を背負うセルジーニョが右足を痛め、少なくとも1か月は離脱することも痛い。次節の岡山戦について聞かれた名波監督は「先に取られると厳しい。しぶとさと粘り強さを持ってやっていきたい」と話した。J2残留へ、勝点を落とせない試合が続く。