■前半の内容は悪くなかった
サウジアラビア戦は伊東純也を出場停止で、久保建英をケガで欠いていた。堂安律も現地入り後にひざに違和感を訴え、チームから離脱している。
彼らがピッチに立っていたら、結果は違っていただろうか。
自信を持って「イエス」と言える材料よりも、首を傾げたくなる要素のほうが多いのが現状だ。
今回のサウジ戦のポイントは、相手の両SBの攻撃参加を封じることにあっただろう。それに伴って、2列目のファハド・アルムワラド、サルマン・アルファラジ、アブドゥルラフマン・ガリーブをつかまえることも、守備面で不可欠なタスクだった。そのうえで、いかにゴールへ迫っていくのかが問われる試合である。
試合の入りは悪くなかった。6分に柴崎の無回転ミドルが、相手GKを鋭く襲った。11分にはFKから決定的なヘッドを許すが、シュートがGK権田の正面を突く幸運に恵まれた。
2列目右サイドに立つ浅野拓磨は、左サイドバックのヤシル・アルシャフラニを監視していった。同左サイドの南野拓実は、右サイドバックのスルタン・アルガンナムをケアする。1トップの大迫勇也、トップ下の鎌田大地も守備意識を高く持ってプレーしていく。そのなかで、23分に浅野のクロスから南野がヘディングシュートを浴びせた。28分には鎌田がハーフライン手前からスルーパスを通し、大迫がセンターバックの間から抜け出す。GKと1対1になったが、シュートは弾かれてしまった。
サウジの決定機は11分の場面のみに抑えた。26分に右CKの流れからヘディングシュートを許したが、長友佑都がしっかり身体を当てていた。アウェイゲームということを考えれば、前半の内容は悪くなかったと言える。