■2トップへの変更も奏功せず、5人目の交代はDF

 後半の立ち上がりは、サウジに主導権を持っていかれた。ホームチームが勢いを持って入ってくるのは想定内で、森保監督は58分に2枚替えをする。南野と浅野を下げ、古橋亨梧原口元気を送り込む。蒸し暑さに体力を削ぎ落されながらもプレーの強度を維持し、前線からの守備を成立させるためにも、選手交代は後半のポイントだ。南野も浅野も、相手のサイドバックへの対応に奔走した。

 この交代によって、試合の流れに変化が生じた。日本は押し込まれていた展開から抜け出し、酒井宏樹と長友が攻撃へ出ていけるようになる。

 サウジのエルベ・ルナール監督も反応する。64分に2枚替えをしてきたのだ。日本のペースになりかけたところでの手当ては、試合の流れを再びイーブンへ戻した。

 どちらに転んでもおかしくないなかで、71分に柴崎のパスミスが出た。森保監督はすぐに動き、守田英正オナイウ阿道を投入する。システムは4-4-2になる。

 4-2-3-1を基本としてきたこのチームは、オプションと呼べるものをほぼ持てていない。4-4-2の立ち位置からのコンビネーションは見当たらず、個人の動き出しが頼りだった。突破口を見出せない時間が続く。

 森保監督が5人目の交代をしたのは、後半アディショナルタイムだった。長友を下げて中山雄太を起用した。前線へのクロスを期待したのか。だとしたら、吉田麻也をゴール前へ上げてもいいのだが、選手の立ち位置を変えるわけでなく、パワープレーを仕掛けることもなく、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

 後半は何度か試合が止まったので、4分のアディショナルタイムは短かった。しかし、5分でも6分でも、日本がネットを揺らすことはできなかっただろう。

 前半つかんだ3つの決定機は、パスワークを生かしたものではない。攻撃面では特徴を発揮できなかったのである。ディフェンス面で相手の特徴に対応することはできたが、得点を取ることについては十分でなかったのだ。

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