■ミスによる失点が無くても勝ち切れていない
最悪のシナリオが描かれている。
日本時間10月7日深夜に行なわれたサウジアラビアとのカタールW杯アジア最終予選で、日本は0対1の苦杯を喫した。
72分に許した失点は、柴崎岳のパスミスがきっかけとなった。背番号7を着ける29歳は、前半から危ういボールロストがあった。後半開始直後にはセルフジャッジでカウンターを許し、あわや失点というピンチを招いてもいる。この場面はGK権田修一のビッグセーブで事なきを得たが、攻撃の起点となる役割には不満が残った。
だが、柴崎が失点につながるパスミスをおかさなかったとしても、結果は0対0のスコアレスドローである。サウジアラビアとオーストラリアを勝点3差で追いかける日本としては、引分けでも十分ではない。ましてや勝点3を差し出すのは、絶対に避けなければならなかった。
サウジアラビアだけではなく、オーストラリアの背中も遠のいた。グラハム・アーノルド監督率いる“サッカールーズ”は、同日行われたオマーン戦に3対1で勝利した。サウジアラビアとオーストラリアとの勝点差は、2勝分に相当する「6」に開いてしまった。