■優勝争い以上に熾烈なレース

 熾烈なのが「ACL圏争い」だ。3位サガン鳥栖と4位名古屋グランパスが勝ち点50、5位ヴィッセル神戸と6位浦和レッズが勝ち点48、7位鹿島アントラーズが勝ち点47と、「1試合以内」に5チームがひしめいている(ただし神戸は消化試合が1試合少ない)。アビスパ福岡FC東京はやや離された(ともに勝ち点42)が、まだ逆転不可能というほどの差ではない。

「残り試合数と逆転可能な勝ち点差は等しい」というのが、世界的な常識である。すなわち第28節終了時で勝ち点10差なら、奇跡は起こりうる。福岡とFC東京は「ACL圏」にすべり込む瀬戸際にいると言ってよい。9月18日の第29節、福岡は湘南ベルマーレとアウェーで、そしてFC東京は横浜FCとホームで対戦するが、両チームにとって非常に重要な一戦と言ってよい。

 だがそれ以上に熾烈なのが「残留争い」である。昨年降格がなかった影響で、今季は17位から20位まで、下位4チームが自動降格となる。Jリーグ始まって以来の厳しさだ。現時点では、最下位の20位が横浜FCで勝ち点18。19位大分トリニータ(勝ち点20)、18位ベガルタ仙台(同22)、17位徳島ヴォルティス(同23)という状況。その上は、16位清水エスパルスと15位湘南ベルマーレが勝ち点26、14位ガンバ大阪が勝ち点30、そして13位柏レイソルが勝ち点33となっている。

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