■「やっぱり中山には力がある」
後藤「林大地に代えて、上田というのは当然の判断だよね。林はこの試合でも前半から頑張っていたし、後半の頭もすごかったじゃない?キーパーにまでプレッシャーをかけていた。あれも行くところまで行けたのは、疲れたら交代してもらえるという安心があったから。こっちがずっとボールを持って攻めているような時間帯だったら、69分のところで三笘を出しても良かったんだけどさ。その前が、相手にかなりやられていた場面だからね」
―実際、その時間帯から日本の攻撃も増えましたよね?
後藤「相手の変更でだいぶやられてはいたけど、捕まえかたも慣れてきた」
大住「危ないところまで行ってかろうじてクリアじゃなくて、その前で止めていたから。やっぱり中山は力がある。最後のほうで久保建英が、自陣のペナルティエリア近くまで下がってクリアしていたけどさ、ああいう風な状況にならないで、久保が前で待っていられるような状況だったら、攻めももっと上手くいっていた。だから、守備を安定させたのは、すごく良かったね」
―そして82分に、堂安律の右クロスに上田がシュートという場面に繋がるんですね。
後藤「その前に久保が全然入らなそうなシュートを打ってみたり、田中碧がミドルを打ってみたり、いろいろとあった。旗手がヘディングしたのも惜しかったしね」
大住「あれは三笘だったら入っていたんじゃないかな、旗手と10センチくらい身長が違うからね。けど、旗手はすごいジャンプだったね?」
後藤「そうそう。相当疲れているはずなのに、あそこで、ああいうプレーができちゃうんだよね。すごいよ、本当に旗手はタフ」
―ところが点が入らずに延長戦へ突入します。そして森保監督は、旗手を三笘に、田中を板倉滉に代えます。
大住「あれも成功だったね。田中は疲れが見えて、終盤に相手へボールが渡る率が高くなっていたから。板倉が期待以上のプレーをしたと思う。ボールを取ったし、中盤ではヘディングで勝ったし、板倉は本当に素晴らしい選手になったよな」