■FC琉球で2年目に大暴れ

 2019年、小泉はJ2のFC琉球の一員となり、背番号28をつけて4月3日のジェフ千葉戦で交代出場でデビュー。そこから6試合連続で交代出場した。しかし夏場はほとんど出番がなく、ようやく9月23日、第33節、ホームの山形戦で久しぶりにベンチ入りし、1-3とリードされた後半38分に投入された。相手の山形では親友の坂元がそれまでの全試合に出場して攻撃のエースとして活躍していた。坂元はこの試合でも後半11分に同点ゴールを決めたが、29分に交代で退出していたため「直接対決」はなかった。試合は小泉がはいった直後に琉球がPKで1点を返し、アディショナルタイムにはFW上原慎也が同点ゴールを決めて3-3の引き分けに終わった。結局、このシーズンは出場12試合、うち先発は1試合という形だった。

 2年目の2020年は「10ゴール、10アシスト」を目標に飛躍を誓った。しかしJリーグは開幕の1節を戦っただけで新型コロナウイルスに対応するため4カ月間もの休止に追い込まれる。だがもしかしたら、小泉に飛躍への大きな「翼」を与えたのは、この4カ月間だったかもしれない。

 中断が明けると、小泉に出番が訪れるようになる。7月11日の第4節、徳島戦でシーズン初先発を果たすと、以後は完全にレギュラーとなって琉球の攻撃を牽引するようになり、9月9日の大宮戦(ホーム)で初得点。10月3日にはJ2で首位を快走していた徳島のホームに乗り込み、試合終了直前までプレー。とくに前半、トップ下として徳島をきりきり舞いさせた金髪の小泉は、徳島・ロドリゲス監督の印象に強く残っただろう。 

第3回につづく
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