■シュート10本でゴールは2

 その前半に得点を2つ奪った。1つ目は吉田のゴール。ホンジュラスゴール右斜め前で得たフリーキックで、久保建英はフワリとした浮き球を配給した。これに反応した主将はうまく相手ディフェンダーの背後に抜け出し、右足の甲に当ててゴールに流し込んだ。

 2点目は堂安のゴール。発端は、左サイドからの低いクロスだ。これをペナルティエリア内で三好康児がスルーし、うまく1トップで先発した林大地に渡る。“ビースト”は相手ディフェンダーを体で制しながら落とすと、堂安がうまくコントロールした軌道でゴールネットを揺らしたのだ。

 1点目はセットプレーから奪ったゴールで、2点目は流れの中から奪ったゴール。前半のうちに両方で奪えたことは攻撃面で大きい。しかも先制ゴールは、この試合で先発した日本代表メンバーで最高齢と最年少タイの選手が融合したものだ。

 そして2点目は、それまで右サイドを得意とする久保と堂安を使った右サイドからの攻撃を主軸としていた中で、この場面では久保が左に流れて堂安は中央で構えていた生まれたものだ。さらに、堂安にとって利き足ではない右足のシュート。チームの連携面でも堂安の個人技でも、進化を見せた一撃だった。

 他にも惜しい場面が多々あった。シュート10本で2点というのは、見方によってはさらなる精度を求めていいかもしれないが、本番を前にして気持ちが高ぶる中、そしてメンバー選考後初めての試合ということを考えれば、十分に評価していいだろう。

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