■遠藤、守田を追いかける橋本はアピールが必須
左サイドバックには、長友佑都の先発が予想される。ダジキスタン戦は休養を与えられており、森保一監督の選手起用を考えると、セルビア戦のピッチに立つのは彼になるはずだ。
しかし、左サイドバックは長友への依存度が高い。U-24日本代表でも、本職ではない中山雄太が起用されたりしている。セルビア戦では左サイドバックを定位置とする小川諒也を先発させ、この24歳に経験を積ませたい。
あるいは、どちらのサイドでもプレーできる室屋成を起用してもいい。右サイドには酒井がいて、山根視来が台頭してきた。ならば、左サイドバックの室屋をチェックしていいと思うのだ。
ダブルボランチでは、遠藤航が絶対的な存在となっている。守田英正も、3月の2試合に続いて今回の連戦でも存在感を発揮している。さらには、実力者の柴崎岳もいる。U-24日本代表では、田中碧が好パフォーマンスを見せている。東京五輪が終われば、日本代表に参戦してくるはずだ。
そう考えると、セルビア戦でピッチに立つボランチは、アピールが必須となる。
タジキスタン戦に先発した橋本拳人と川辺駿は、どちらも得点を決めた。しかし、ゲームを落ち着かせたり、攻撃をテンポアップさせたりする仕事には不満が残った。
セルビア戦は守田と橋本の先発起用が濃厚だが、川辺も出場機会はあるだろう。追いかける立場の橋本と川辺はもちろん、守田も自らの立場をより盤石なものとするために、ここでしっかりと自らの特徴を打ち出すことが求めれる。
2列目は選択肢が圧倒的に多い。ここ最近のファーストチョイスとなっている伊東純也、鎌田大地、南野拓実に加えて、堂安律と久保建英が森保監督の信頼を得ている。彼らふたりとともに現在はU-24日本代表で活動している三好康児、三笘薫、相馬勇紀、遠藤渓太、食野亮太郎らも、東京五輪後の代表入りを目ざしている。FW登録の浅野拓磨、U-24日本代表の前田大然も、2列目で起用されることがある。
セルビア戦は伊東、鎌田、南野の先発が濃厚だ。しかし、彼らの力はすでに分かっており、3人を中心とした連携も確立されてきた。タジキスタン戦で得点を決めた古橋亨梧、同試合で国際Aマッチデビューを飾った坂元達裕をスタメンでテストしたい。
激戦の2列目でチームに加わっていくには、W杯2次予選で結果を残しても率直に物足りない。アジアを飛び越えたレベルで、彼らがどれぐらいできるのか。それを、確認しておくべきである。