【J2リスタート!!(1)】首位猛追の磐田、「最下位」相模原は高木琢也新監督の冷静と情熱変化!【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
高木琢也新監督(SC相模原)   写真:アフロ

■磐田が今シーズン初の3位に浮上!

 J1昇格争いの本命が、3強の構図を切り崩した。

 6月4、5、6日に開催されたJ2リーグ第17節の結果を受けて、ジュビロ磐田が今シーズン初めて3位に浮上したのだ。

 攻守ががっちりと噛み合っている。5日に行なわれたギラヴァンツ北九州とのアウェイゲームでは、前半のうちに2点のリードを奪う。33分、遠藤保仁のFKを起点に鈴木雄斗が先制点をゲットする。39分にも鈴木が2点目をあげた。

 後半は追加点をあげられなかった。「相手を引き込んだなかで、カウンターからもいくつかチャンスを作った。そこでしっかり決めて、3対0、4対0までいけたらベストだったと思う」と、3バック中央を担うキャプテンの大井健太郎は振り返る。それでも、4試合連続となるクリーンシートを達成し、2対0で4連勝となる勝利をつかんだ。

 11節の栃木SC戦から、7試合連続で負けなしでもある。不敗が始まる前の10節終了時点でプラス3だった得失点差は、プラス10まで改善されている。7試合の対戦相手は中位から下位だが、取りこぼすことなく勝点を積み上げているのは評価すべきだろう。

 6位に終わった昨シーズンは、引分け数がリーグ最多2位タイだった。勝点1で終わるのではなく勝点3へ持っていける力を、今シーズンの磐田は身につけてきている。

 今節はアルビレックス新潟京都サンガF.C.FC琉球の3チームが引分けたため、新潟が勝点37で首位、京都が同勝点で2位、磐田が同35で3位となっている。琉球は3試合勝利なしで勝点34の4位だ。

 磐田はここから難しい試合が続く。次節は5位のヴァンフォーレ甲府、19節は調子をあげてきたジェフユナイテッド千葉、20節は松田浩新監督がチームを立て直したV・ファーレン長崎、そして21節は新潟だ。この4試合の結果によって、磐田がJ1昇格争いの中心になれるかどうかが見えてくる。

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