■「ガンバ大阪の未来を背負う男」は愛媛で爆発なるか!?

 日本人選手では、将来性豊かなストライカーがJ2で出場機会を得ている。ガンバ大阪から愛媛FCに育成型期限付き移籍をした唐山翔自だ。

 G大阪のアカデミーで育ったこのストライカーは、19年に高校2年生でトップチームに登録され、G大阪U―23の一員として同年にJ3で8得点、20年には10得点を記録した。J1では20年8月のルヴァンカップでトップチームデビューを果たし、湘南ベルマーレ相手にいきなり2ゴールを叩き出した。

 愛媛への移籍は4月27日に発表され、5月1日の京都戦ですぐに新天地デビューを飾った。続く磐田戦で初先発を飾ると、8日の琉球戦では先発フル出場を飾った。

 琉球戦では3トップの左サイドでプレーした。「サイドで初めてプレーして楽しかった」と前向きに受け止めつつ、「結果は出せていないので、そこは集中しないといけない」と表情を引き締めた。

 唐山は19年のU-17ワールドカップのメンバーだ。キャプテンだった半田陸は山形で定位置をつかみ、17歳の中野伸哉サガン鳥栖)は3月にU-24日本代表入りした。プロ1年目の三戸舜介はJ2で首位を走る新潟で、2列目のオプションとなっている。

 藤田譲瑠チマは東京ヴェルティから徳島ヴォルティスへ移籍し、J1の舞台で奮闘している。U-17ワールドカップで背番号10を背負った西川潤は、セレッソ大阪で定位置争いを演じている。GK鈴木彩艶は、9日にJ1リーグ戦デビューを飾った。

 同世代が所属クラブでレベルアップをはかっているなかで、唐山はJ2から巻き返しをはかる。實好礼忠監督のもとで攻守ともに整備されてきた愛媛で、パリ五輪世代のストライカーがアピールをしていく。

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