■家長昭博「イヤな感じを受けた」

 現在、イベントの観客数には上限が設けられており、Jリーグもその対象となっている。そんな状況でこの多摩川クラシコは、スタジアムでの新型コロナウイルス感染対策の効果を確認するために、上限人数が2万人まで引き上げられて行われた。実際にこの試合に訪れた観客数は1万7615人。久々に集まった大勢のサポーターがいるスタジアムは、やはり独特の空気があった。

 試合後、2得点を奪った家長昭博はこの取り組みに対して、「これだけのお客さんが入ってくれてありがたい」としながらも、「1点を取られたときに、サポーターが沸いていたのを見て、勢いが相手にいくのかなと、イヤな感じを受けた。お客さんがいっぱい入ったときを思い出した」と振り返っている。アダイウトンが点数を返したときのスタジアムのボルテージを、選手も感じとっていたのだ。

 コロナ禍の試合は歓声や応援がない中で行われ、アウェイチームが“圧”を受けにくい環境となっている。また、ベンチや選手同士の指示の声が良く通るため、逆にやりやすさを感じる選手もいるだろう。しかし、この試合のように多くのサポーターが入れば、やはりアウェイチームにとっては大きな脅威となることを、改めて感じさせた。

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