■「伊東は途中から使った方が効果的かな」

後藤「後半はシステム変えたじゃない?」

大住「うん」

後藤「鎌田と南野が2列目に並んで。ボランチは遠藤航が1人で。それでちょっと、うまく回らなくなったよね?」

大住「そうそう、それですぐに戻したよね?」

後藤「南野がすぐに前に行って、鎌田が少し下がり目でボランチみたいな感じになった時は、完全にリズムを失っていた。そして、稲垣祥を入れたところで元に戻したんだよね。それで持ち直した。だから、人を変えないでシステムを変えたらうまくいかなかった。システムを変えないで人を変えたらうまくいった、って言う感じかな」

大住「あの辺の戻したあたりは、僕はさすがだと思ったね。自分のアイデアにこだわらずに。君子豹変というか、前言撤回っていうのを全然苦にしないところが森保監督の良いところで、それが30日は出ていた」

―伊東はどうでしたか?

大住「伊東は伊東だったね」

―テレビの解説では風間八宏さんが、伊東のクロスをべた褒めしていました。キックのバリエーションが豊富であると。

大住「ふわっと浮かすボールと、低いボールと、強いボール、いろいろと蹴れるよね。けど、なかなか合わなかったよな。中には合いそうなやつはあったけど。堂安がいたらどうだろうかと考えるんだよね。堂安を使いたくなるだろうし、伊東は途中から使ったほうが効果的。

 逆の事も言えるんだけど。タイプの違う右ウイングを使い分ける、そして試合の中で変えていくというのは、1つの武器になるかなと思う。30日は伊東と、終わりのほうには浅野拓磨と、古橋亨梧と。日本サッカーのスピード狂が3人揃い踏みだった。

 相手が疲れてきた時間だったから余計効いたし。足が速い選手が何人もいるっていうのは嬉しいよね、岡野雅行しかいないって言うんじゃなくて。本当に伊東は足が速くて、守備もちゃんとやってくれる、すごく頼りになる選手だね」

大住「古橋もそうだし、稲垣もよかったね。だから、本当にJリーグで良い選手が、代表でもいいなって感じ」

後藤「そうそう、稲垣は去年から本当に良いんだよね。彼はフィジカルが強いでしょう、だから国際試合でも通用するよ」

大住「それにやっぱり気が利いている。プレーもミスがほとんどなかったし、シュートもちゃんと全部飛ばしたしね」

後藤「良い流れの中で入ったからね」

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