■「鎌田にはいいポジションをとる才能がある」
―鎌田選手は、記者会見でもひょうひょうとしていますね。
大住「なんていうのかな。みんなプレーにスピードがあって、インテンシティーが高くて、それでフリーランニングもするし、というのがチームのベースになっている。パススピードも速い。けど鎌田のところにボールが入ると、春の風がふわってそよいでいる感じなんだよね」
後藤「嵐のように走り回る伊東純也とね」
大住「そう。その攻撃が相手をガクンとさせるというか、リズムを壊して破るような効果が出ていた。30日の試合はすごくそれが出ていたね。トップ下・鎌田っていうのは、日本のすごく重要なカギ。もちろん大迫勇也がいてのトップ下・鎌田なんだけどね」
後藤「日本に限らず、フランクフルトでもそういう感じだもんね。そこに鎌田がいると全体がうまく回っている」
大住「パスを出すにしても、特別なことをやっているように見えないのに、効果的なパスなんだよね」
後藤「良いポジションを取る才能がある」
大住「間が良いというか」
後藤「良いタイミングで、良いポジションに、そっと顔を出す。そんな走り回らないけど、それでバスが来るようになるんだよね」
大住「森保ジャパンが始まった時に、前の4人というのは、右に堂安律、左に中島翔哉、トップ下には南野拓実がいて、大迫がいた。あの時はきれいにパンパンパンパンと、みんなの間でパスが回って突破していたけど。あのままだと、やっぱり壁があったような感じがする。鎌田が入ったことで、ずいぶん広がりというか、懐の深さが攻撃にできたような感じがするんだよね」