■手堅い勝利など狙わずにガチンコ勝負で!
面白い。想像力をかき立てられるメンバーだ。
3月26日と29日にU―24アルゼンチン代表と対戦するU―24日本代表のメンバーが、3月19日午後に発表された。オンラインの会見には日本サッカー協会の反町康治技術委員長、横内昭展監督が出席した。日本代表、U―24日本代表ともに22日から活動を開始するため、日本代表は森保一監督が、U―24日本代表は横内監督が指揮することになる。
トレーニングキャンプを除くと、昨年1月のAFC U―23選手権以来の活動となる今回は、東京五輪に南米1位で出場してくるアルゼンチンを迎え撃つ。現時点でオーバーエイジひとりを含めた編成が見込まれており、横内監督は「南米予選を戦った選手が全員来るわけではないと思うが、さらにグレードアップしたチーム」と想定する。本大会のメダル候補との対戦は、貴重な強化となる。
26日から中2日の連戦を組んだのは、五輪のスケジュールを意識したものだ。グループステージの3試合と準々決勝は、今回と同じ中2日で行なわれる。2試合連続でベストメンバーを組み、五輪のスケジュールを体感してもらえば、本番のシミュレーションになるだろう。その延長線上には、本大会を想定したチームの構築がある。このタイミングでチームを固める、ということだ。
しかし、今回はできる限り多くの選手をピッチに立たせたい。アルゼンチンのレベルを肌で感じてもらい、それぞれのレベルアップにつなげるのだ。
チームとしては勝敗重視のサッカーではなく、アグレッシブに仕掛けていく姿勢を追求したい。意欲的に戦っても押し込まれる時間はあり、そこからどうやって押し戻すのかも、今回の2試合の見どころだ。手堅く勝利を狙うのではなく、真正面からガチンコ勝負を挑むのである。そのうえでリードを奪ったまま終盤を迎えたら、逃げ切るための策を打つのだ。
五輪へ向けてチームを固めるタイミングは、6月5日、12日の国際親善試合でいい。オーバーエイジも、ここから合流させるのが理想だ。
オーバーエイジの招集は、選手が所属するクラブとの個別の交渉が必要になる。今回の2試合を経てどのポジションに起用するのかを明らかにし、4月から交渉を進めていきたい。