J2021年のJリーグがいよいよ幕を開ける。本稿では新たなシーズンに挑むJ1各チームの注目選手を2名ずつピックアップ。チームとしてのポイントも紹介する。ニュースターの誕生を期待したい。
◎鹿島アントラーズ
2020年は、ギャップが大きすぎるシーズンだった。「今年は降格がなくなってよかったよね」という言葉が現場で飛び交うほどの低迷から始まったが、神様でもあるジーコTDがコロナ禍でありながら再来日を果たすとチームは調子を上げ、終わってみれば5位という成績だった。シーズン後には「降格がなくてよかった」は、ザーゴ監督を途中で解任しなくてよかった、という意味合いに変わり、2021年は初めから強い鹿島が帰ってくる、とサポーターは余裕を取り戻していた。
ところが、躍進を支えたエヴェラウドが中国や中東に移籍するのではないか、という噂が流れると、話は変わってきた。1年前にセルジーニョが中国に移籍したことや、同時期に柏レイソルのオルンガがカタールに移籍するらしい、という情報が出てきたことも相まって、どっしりと構えて新シーズンを待っていたはずの鹿島サポーターはそわそわさせられた。
結局、移籍ほぼ確実、という報道まで出たものの、エヴェラウドは残留。これで新たなシーズンは、昨年の続きで戦うことができる。新規入国制限や隔離期間の存在によって各チームの新加入選手の合流が遅れることが予想されているため、同じメンバーで戦える、ということはそれだけでプラスだ。結果が先行して良い雰囲気になっているところに、サントスから加入する期待のディエゴ・ピトゥカが組み込まれれば、優勝に向かって突き進むことになる。