浦和レッズ
浦和レッズ

※第1回はこちらから

誰と話しても、今季注目するチームのひとつに、リカルド・ロドリゲス監督が新たに采配を振るう浦和レッズの名が挙がる。しかし、優勝する、とは言わない。数年後に大きく期待をし、2021年はその成長ぶりを楽しむシーズンなんだそうだ。本稿はそれに意義をとなえる。いやいや、優勝もありなんじゃないの——!

■ レギュラークラスの多数を放出

 では、そのサッカーを結果につなげていく戦力はどうなのか。昨季までの主力のなかでは、ブラジル人MFのエベルトンが帰国し、キュラソー代表のMFマルティノスも契約を更新されずに今季は仙台でプレーすることになった。昨年途中にブラジル人DFマウリシオとFWファブリシオは放出されているので、今季の登録に残っている外国籍選手は、ブラジル人FWレオナルドとオーストラリア代表DFトーマス・デンの2人だけということになる。

 ただレオナルドは中国の山東魯能への移籍がほぼ決まって沖縄キャンプ時にチームから離れた。しかしその後山東魯能がACLに出場できないことになり、「秒読み」と言われていた移籍も宙に浮いている。エースの興梠慎三が昨年12月の故障(手術)からの回復期にあり、開幕に間に合わせるのは難しい状況のなかで、中途半端な状況で浦和に残ったとしても、レオナルドが戦力になるかどうかはわからない。

 日本人選手も、ボランチのMF青木拓矢FC東京に移籍し、強度の強いプレーでチームを支えていたMF長澤和輝は名古屋に移った。また、若手DFとして伸び盛りだった橋岡大樹が1月末にベルギーのシントトロイデンに移籍した。

 Jリーグで大きな実績のある選手の補強は、神戸から獲得したDF西大伍ひとり。右サイドバックの補強は数年来の浦和の懸案だったから、西の加入は大きい。しかし外国籍選手たちや青木、長澤、橋岡といった複数の「レギュラークラス」が抜けた穴は果たして埋まるのだろうか。

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