これ以上、最前線に補強の目途が立っていないとすれば、4-4-2で赤崎や皆川を最前線に据え、マルティノスやクエンカといった選手をセカンドストライカー的に起用することが考えられる。かつて、手倉森監督が赤嶺真吾と太田吉彰で組んだ2トップのイメージである。これであれば、最前線の枚数が少ない現在のスカッドに説明がつく。
また、手倉森監督はボランチに体格に優れたフィルター役の選手を置くことを好むことから、昨季はCBでの起用だったDF吉野恭平がボランチで起用される可能性が高い。最終ラインは、シマオ・マテと平岡康裕のコンビが中央を守り、左に秋山陽介、右に蜂須賀孝治が入る可能性が高い。
さらに、背番号「25」を受け継いだ真瀬拓海の台頭にも期待したい。昨季、特別指定選手として11試合に出場したが、なかなかその良さを見せることができなかった。体制が変わったチームで、そして、レジェンドの数字を引き継いだ今季、昨季とは違った姿を見せる可能性は十分にある。
かつて、J2でくすぶっていたチームがわずか数年でJ1準優勝、そしてACL出場できるなどと、誰が思っただろうか。第二次手倉森仙台がどのような躍進を今季見せても、そこに驚きはない。
「希望の光になる」
“あの日”から指揮官が言い続けた言葉は、決して色あせていない。
そしてすでに、小さな光を発している。