追いついた川崎は、逆転に照準を定める。オルンガに先制点を許すプレーをしてしまったDF山根視来が果敢に攻め上がり、三笘が自身の得点記録更新も懸けてゴールを狙う。78分には、浦和戦で先発したFW小林悠とMF脇坂泰斗を投入するなど、さらに前掛かりになった。しかし、スコアをひっくり返すことができない。

 そんな空気を打破したのは、やはりこの男だった。81分、中盤でボールを奪った川崎は、三笘がボールを持つとドリブルで中央を切り裂く。そして、力強く推進してその最終ラインをも破ろうとした瞬間、左サイドにスルーパスを送る。その先に走っていたのは、家長だ。

 2点差となったスコアをたちまち1点差に戻した41番は、三笘のパスをダイレクトで左足に当てる。次の瞬間、ボールはキム・スンギュの脇をすり抜けていた。鮮やかな逆転弾だった。

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